会社とは?
柳井正は「一勝九敗」ののっけから問うている。
「会社とは本来実態がなく、非常に流動的で、永続しない可能性の強いものなのだ。...会社は一種のプロジェクト。期限のあるものと考えるべきではないだろうか。」
「会社は安定成長を続けると形式的に動くようになり管理組織も次第に肥大化し意志決定のスピードも遅くなる.会社というもの、事業=商売といったものは安定・形式とは正反対に位置すべきのもではないか」
ファーストリテイリングはこのご時世にもかかわらず、好業績をまたもや更新した。
売上高6,850億円(前期比16.8%増)、 営業利益1,086億円(前期比24.2%増)、経常利益1,013億円(前期比18.2%増):http://www.fastretailing.com/jp/ir/financial/summary.html
フリースの大成功から落ち込み、店舗網の着実な拡大ならびにヒートテック、ブラトップなどの新しい土俵の創出
また、組織的には、社内の取締役は柳井氏ただ一人だというから驚嘆する。
「常識を変え、世界を変えていく。それは、安定を求めるのではなく、不安定の中で革新を求めて行く。」「新しい事業はそもそも失敗することが多い。失敗には次につながる成功の芽が潜んでいるものだ。従って実行しながら修正して行けば良い。」「また、失敗の要因は全て成功体験の中にあった。」
会社は不安定な状況の下におけるプロジェクトであるとする考え方が、同一の危機感と価値観をもったメンバーを集める効果があることに気づいた。現在の多くの会社、役所は既得権益の内輪の奪い合いの場になってしまっている。ということは、一緒に働く仲間は会社でなくてもいいのだ。会社を守るという選択から、プロジェクト(仕事)を守るという選択をすることで世界を変えることができるかもしれないし、結果として会社を守るにはそうするしか選択肢がないのではないかと思えてきた。
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