ビットの世界のスマートなフリー
amazon.comではよくマーケットプレイスの古本を購入する。よくというよりは、新本しかない場合以外は原則古本を選択する。理由は二つ。第一に古本と言っても目を通した形跡もないような新本同然のものが少なくないこと。第二にやはりその価格だ。送料が340円かかる(新本は1500円以上で送料フリー)ことを考慮しても非常に魅力的だ。品質も気にかからない。というのは、amazon.comの仕組みである消費者の評価制度のおかげである程度の牽制が効いているからだ。
出版は2000年11月と古いが、394ページのハードカバー版であり、定価は2,000円だった。
評価は「良い」。それが、ただの1円だった。送料340円を加えて341円の買い物。安い買い物だと思った。
販売元はNETOFF
イーブックオフの第一号店のようだ。
ところが、その後メールがやってきて、商品に問題があったので本代も送料も0円、すなわちただにするというのだ。右下が本に同封されてきた送付状
心配になって本をよく見てみたが、なんともない。
強いて言えば表紙が多少こすれている程度のものだ。
これをどう理解したものだろう。なぜ、フリー?商品・サービスの提供をしているにもかかわらずフリーとは
フリーにすることをサプライズとしての意図したプロモーションなのか。それとも、1円の本について購入者と代替品の交渉をするコストの削減。すなわち1円以上のコストはかかるであろうからあえて請求しないということなのか。さらに、CSを上げるために配送担当者に一定金額までフリーにする権限が与えられていることになる。ビットの店舗はこの程度の割り切りが必要なのだろう。
私としては341円が助かったという金額の問題ではなく、このように考えさせられたことに意味を感じる。確かに大した金額ではない。しかし、だからこそフリーにする効果がある。あまりに高価なものがフリーになるのであれば購入者は受け入れられないだろう。この程度の金額だからこそフリーが効果的なのかもしれない。
ちょっとしたことが消費者にインパクトを与える好例。
いずれにしてもこの販売元のシステムはとてもスマートだ
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