下のxとoの配列は何を意味しているのだろうか?
下のxとoの並びに何らかの法則性があるかどうか考えて欲しい。
ooooxxxxoooxxxooooxxooxoooxxxooxxoooxxxxoooxooxoxoooooxooxoooooxxooxxxoxxxoxxoxoxxx
xoooxxooxxoxooxxxooxooxoxoxxoxooooxoxoxooooxxxxxoooxxooxoxxoooxoooxxoxooxxooooxooxx
xxooooxxxoooxoooxxxxxxooxxxxooxooxoooooxxxx
実はコインを200回振った場合の結果だ。表はo、裏はxで表している。
大半の人はコインの同じ面が続けて出ることに驚き、その法則性を述べるという。しかし、大数の法則で認められているとおり、コインを投げる回数が多くなればなるほど、出る比率は概ね半分づつとなる。
また、
iPodで音楽を聴く際にシャッフルという機能がある。これは、アルバム内もしくはiPod内にある曲の演奏の順番をランダムに変更して楽しもうというものだ。しかし、完全にランダムにはしていないそうだ、なぜか?完全なランダムだと、上のコインの裏表のように連続して同じ曲が出てきてしまうからだ。すると、完全なランダムネスを理解しないリスナーからはクレームが来てしまうだろう。
レナード・ムロディナウは「たまたま」で結果から原因を特定しようとする人間の性癖を大数の法則、平均への回帰、条件付き確率、ブラウン運動などから批判的かつ明快に説明している。
私自身もその傾向が強いが、何らかの結果に対して原因・理由があるはずであるという決定論的な思考に陥ることが少なくない。ムロディナウは物事の結果の大半がランダムネスの結果であることを受け入れる方がメリットがあると説くのである。
成功という結果で能力・人格を判断することのリスク、成功していない現状からその人の能力・人格を低く見ることのリスクをビル・ゲイツとブルース・ウィリスの例をとって証明している。
我々は成功している人を見ると成功している何かがあるのだろうと考えがちだ。マスコミはネタとしてそのようなケースを商売に活用している。しかし、その因果関係を完全に証明することはできないのである。最終的には天才は努力を継続できる人であるなどという締めくくりになることが少なくない。
また、株式アナリストの予想が市場平均に勝てないことは周知のとおりだが、全世界に何人かは勝ち続けるアナリストがいる。しかし、その確率をみるとそれも、ランダムネスの結果となるのだ。
そして、ランダムネスに支配された世界に生きる上での重要な要素として自身でコントロールできる「打数」「リスクテイク」を上げている。次にホームランが出るかどうかはわからないが、打席に立たない限りバットにもあたらない。当たり前すぎる話のようだが、ランダムネスということであれば、むしろ公平であり、コインを投げ続ける勇気が湧くと言うものだ
だから、誰でもチャレンジした方がよい。だからといって生きている間に成功する確証があるわけではないのだけれど
「真のランダムネスはときどき繰り返しを生む出す。」
「意味が存在するときはその意味を理解することが重要だが、意味が存在しないときには、そこから意味を引き出さないようにすることが同じように重要である。」
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