In the trembling grey of spring dawn,when the birds were whispering in mysterious cadence among the trees,have you not felt that they were talking to their mates about the flowers?
最近茶の本を辿っていましたら、岡倉天心のTHE BOOK OF TEAに行き着きました。
本書はもともと英語で書かれており、ニューヨークで1906年に発行され、ベストセラーになりました。日本人が本書を読んだのは1929年に和訳されてからのことです。
中国、日本の文化である茶が、英国など欧州に根付いて行きましたが、日本人である私はと言うと、ペットボトルで飲んでいる程度。
フェノロサとともに文明開化期に破壊されようとした日本の文化を守り、発掘した天心。
茶の本とありますが、内容は自然とともに生きてきた日本の文化に対する思い入れです。
江戸時代に鎖国をして高い文化水準を持っていた日本は開国時に西洋諸国に見下され、日本人自身もその誇りを失いかけていたようです。
天心は、欧米各国から江戸時代に文芸にふけっていた時代には野蛮人とみなされ、日露戦争を戦って、大量殺戮をして始めて文明国と認められることに対して異論がありました。
日本人も追いつけ追い越せは物質的なものだけだったのですが、全てが欧米に遅れていると洗脳されてしまっていたのです。
その物質的な西欧化を追いかける日本人がいたのは明治時代だけだったのでしょうか?
そして、天心は日本の文化を発掘、発展させるために東京芸大の前身となる東京美術学校を設立、その校長となり、横山大観などの大家を輩出していったのです。
明治の文明開化期に西洋一辺倒の富国強兵策の最中の日本において文芸復興を叫ぶのは勇気がいったことでしょう。
まさに日本人だったのです。
日本人として日本の歴史と文化を分かっているのか?
と問われると厳しいものがあります。
少しづつでも自分自身の生活と言葉で伝えられるようにしたいものです。
上の英文は「花」の章の冒頭にあります。
春に鳴く鳥は仲間に花のことをささやいているのではないか?
この感性...
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