「42年間で数千、数万回もフライトしてきたが、私のパイロット人生全体が今では、だった1回のフライトで評価されている。」
さまざまな局面で様々な生き方があります。
ある事件の発生が、その人のそれまでの人生とコントラストをはっきりさせるケースは少なくありません。
しかも、そのコントラストは結果論からするともっともらしく聞こえるのです。
伝記は成功者しか、書けません。
そのきっかけが、たった1回の何か(たまたま)だったとすると...
しかし、それはそれで人類の歩みに様々な彩りを与え、その歩みを豊かに記録します。
なんで本書を読もうと思ったのか、今では思い出せません。
2009年1月15日 USエアウェイズ1549便は15時25分にニューヨーク ラガーディア空港を離陸しました。
そして、離陸後僅か2分後の15時27分にカナダガンのバードストライクにより、両エンジンを損傷し、推力を失いました。
ニューヨーク上空880メートルのことでした。
そして、15時30分にはハドソン川の上に浮いていたのです。
離陸後わずか302秒後のことでした。
あまりにも有名な航空機の墜落事件でした。
しかし、乗員・乗客155名全員が奇跡的に無事に助かったのです。
空港の管制官はラガーディア空港への着陸を誘導しましたが、サレンバーガー機長は "unable"と回答し、ハドソン川への着水を判断したのです。
何が彼をハドソン川へいざなったのでしょうか?
彼は、「人知れず、任務に励む」と書いています。
57年間にわたって蓄積してきた知識と経験がそうさせたのでしょう。
サレンバーガー機長 coolですよね!
(キーフレーズ)
・判断力を買われて雇われたはずなのに、今では規則を守ったか否かで評価される
・墜落必至の機体から射出機で脱出しない理由
・目標の切り捨て:すべての目標を達成するのが不可能になったら、優先度の低いものから犠牲にする。
・誠実とは、面倒なときでも正しいことをすること
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